軽量な大物

2015年7月22日

掘削が必要な岩石の量を建設プロジェクトの準備段階で計算することは、通常はきわめて正確なプロセスです。しかしベガでは、このプロセスが進行中のときに、建物の1つを当初の場所から何メートルも移動させるという決断が下され、その結果として最初の計画よりも岩石の量が増えていました。
シェル・ジネビー氏の見積もりでは、この岩石の量は最終的に8,000立方メートルとなり、重量に換算して20,000 kgあまりをさく孔し、発破することになります。

「これまでに受注したなかで最大の仕事であり、この小さいリグにとってかなりの量です」と語るジネビー氏は、家族経営の会社Kjell Jinneby Allservice AB社をヨハンナ夫人とともに始めて10年になります。
A FlexiROC T15 R during tramming
同社の業務は主に、トラック運送、掘削、削岩ですが、現在ではドリル機材を一新し、FlexiROC T15 Rを保有しているため、大型の案件も受注しやすくなりました。

この現場では3ブロックにわたって賃貸共同住宅を建設中ですが、少し離れた場所にさらに2ブロック分を建設する予定です。この新興住宅地ベガは、ストックホルム郊外のハンデンとスコガスの間に位置し、大規模な建設計画が進行中です。

この地域には約1万人が居住する見込みです。他にも、公共交通システムを拡張する計画があり、通勤電車の新しい駅がここに作られる予定です。

"現在の作業現場は保育園のすぐ隣ですが、幸いなことにまだ開所していません。この周辺のあらゆるものが新しいのです。"

Kjell Jinneby ,Kjell Jinneby Allservice AB社オーナー
The drill foot of a FlexiROC T15 R
ドリル孔の深さが10 mに達しているにもかかわらず、これまでドリル作業中も近隣の建物で大音量の振動が起きたことはありません。一方で、ベンチの高さが大きく異なることは課題の1つでした。2 mのこともあれば、10 mのこともあります。ドリルリグの排出機能の高さと、回転ユニットのトルクレベルの高さによって、このような深さのさく孔が可能になりました。

「しかし私自身は、このように高さが違っていてもさく孔性能に違いがあるとは思いません。ドリルストリングをつながなくても孔をまっすぐに掘ることができます」とジネビー氏はいいます。

このリグのもう1つの長所は、そのロッドハンドリングシステムのフィードがさらに長くなったことです。長くなったフィードのおかげで、ドリルロッドの取り付けに時間を割く必要がなくなりました。これまでの4年間は、前のバージョンであるFlexiROC T15を使用していましたが、新しいバージョンに切り替えた理由は、その新しく長いフィードならば12フィートのロッドを使用できるからです。

"私がそれに求めていたのは仕事をこなすことと、中断や停止を防ぐことです。同時に、私はますますこの機器の価値を実感しています。"

Kjell Jinneby ,Kjell Jinneby Allservice AB社オーナー
An operator with a FlexiROC T15 R in urban development
これからも確実に、低い故障率で操業を続けるために、ジネビー氏はアトラスコプコのROC CareおよびCOP Careのサービス契約にも加入しました。

ジネビー氏の岩盤発破業における経験は「わずか」10年と本人は言います。「運送とトラックの仕事をかなり長く続けてきましたが、この業界をよく知っている仕事仲間を通して自然とこちらに移って来ました」

会社の総務を支援する夫人に加えて、娘のエリナ氏が製菓業から転職し、発破の仕事を手伝うようになりました。刺激に満ちたキャリアへの第一歩といっていいでしょう。
エピロックは、2018年1月1日まで「アトラスコプコ」の商標で操業していました。

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