砂金探査と採鉱を専門とするロシアのある企業で、従来の掘削手法からドリルと発破を使用する手法へと切り替えました。この手法では新型クローラドリルが使われています。
Priisk Solovyevsky社は砂金探査を専門とするロシアの企業です。同社では長年にわたり油圧ショベルやブルドーザー、ローダーを使用する手法で採掘を行ってきましたが、現在は貴重な鉱物を回収するために別の方法、つまりドリルと発破を使用する方法に投資しています。 同社はアムール州ティンダ地区の人里離れたソロフィエフという所に拠点を置く企業で、1868年に設立されました。それ以来、6億6千万立方メートルに及ぶ堆積土砂を採掘し、約220トンの金を生産してきました。 現在操業しているのは145年にわたって採掘してきた採金地であり、1年あたり2.2トンの金を生産しています。しかし長年にわたり成功を収めてきたPriisk Solovyevsky社ですが、生産性向上の鍵となるのは新しい技術であることを認識しています。それを体現した製品ともいえるのが、アトラスコプコのPowerROC D55 クローラドリルです。 この鉱山では、新型PowerROC D55の生産目標を1年あたり100万トンの廃石と定めました。Priisk Solovyevsky社で採掘部門の責任者を務めるイワン・トルベツコイ氏は次のように話しています。「どのような経済状況であっても、採金はロシアの成長と発展を支える基幹産業と考えられてきました」
「当社がPowerROC D55を購入した主な理由は高品質である点ですが、信頼性も大きな理由となっています。寒冷の遠隔地では非常に重要な要素です。さらにこの鉱山で採れる花崗緑閃岩鉱石は200 MPaの圧縮強度を持つため、これをさく孔できる強力な機械が必要なのです」 オペレータ向けのトレーニングはアトラスコプコが提供し、リグのメンテナンスと部品の配送はアトラスコプコ サービスが行います。ただし遠隔地であるため、配送には通常よりも時間がかかる場合があります。 1日あたり11時間シフトの2交代で作業を行い、DHR6 H56回転ユニットを装備したPowerROC D55と114 mmロッドおよび130 mm球状ボタンビットを使用することで、今までに約20,000メートルをさく孔してきました。 ベンチの高さは5 mで、3.5 x 3.5 mという間隔のパターンでさく孔負荷をかけています。各穴は0.5 mの予備さく孔を行いながら5 mの深さまでさく孔します。シフトごとに合計で42個の穴をさく孔しており、さく孔速度は岩石の状況に応じて平均で0.65~0.8 m/分、つまり穴あたり6.5分です。 またエマルション爆薬を使用しており、ビットは380 mのさく孔ごとに研磨しています。
PowerROC D55は大量のさく孔に対応したドリルリグで、穴の径は110~165 mm(4 5/16’’~6 1/2’’)です。最大限の稼働時間と容易な操作を実現できるように設計されています。搭載されているコンプレッサは271.3 l/秒のエアを供給し、最大圧力は20 barです。また強フラッシングにも対応しているため、まっすぐでクリーンな穴のさく孔に役立ちます。シンプルな油圧設計により、要求の厳しい用途でも高い生産性と信頼性を実現しているだけでなく、地上高の高さと高速なトラミング能力から、過酷な地形でも高い操縦性が確保されています。
エピロックは、2018年1月1日まで「アトラスコプコ」の商標で操業していました。
中国の採石場から見える緑の地平線
2020年4月28日
2020
(中国)
砕石
海外
PowerROC D55
サーフェスアンドエクスプロレーションドリリング部門
顧客事例
中国の採鉱、採石、建設業に対する環境対策を盛り込んだ新基準によって、多くの小規模鉱山所有者や請負業者は、旧式の機材とともに業界から一気に姿を消しました。南京安城鉱業有限公司(通称、安城)は、1972年に設立された明かり掘りの請負企業で、南京から中国各地へ着実に事業を拡大してきました。
安城は江蘇省のGreen Mining and Master Blasting Company(環境にやさしい採掘と卓越した発破技術をもつ会社)の最高資格を獲得しています。弾薬破壊で公安局との協...
引き続き読む