熱帯のインドネシアで優れた性能を発揮するPowerROC T50

2016/06/29

インドネシアの離島、ウェタル島で操業する銅山にとって、砂質の岩石や研磨性の高い岩石は複雑な問題です。しかし「野獣」ともいえる強力な製品の目覚めにより、高性能はさらなるレベルへと引き上げられています。

インドネシアは数千もの熱帯の島々で構成された国ですが、その中でマルク州に属する遠く離れたウェタル島を訪れる観光客はほとんどいません。

サンゴ礁に囲まれ山々の頂が特徴的なウェタル島は、人口がわずか9,000人の島であり、上陸する手段はボートか上陸用舟艇しかありません。また、本島の港もわずかです。

この島の北部中央の海岸で、Wetar Copper Projectの資源開発を任されているのが、採鉱業者であり設備レンタル会社であるPT Madhani Talatah Nusantara社です。Wetar Copper Projectは10年の期間で開発を進めている銅山であり、Cu含有量2.4%という高い銅品位を誇ります。

またWetar Copper Projectは、Finders Resources Limitedの子会社であるPT Batutua Tembaga Raya社が所有しています。そして鉱山の中で鉱体が存在する新しい区画まで到達する取り組みにおいて、複雑な地盤状況に対応できる強力なさく孔ソリューションが必要になりました。

硬い岩石から出る大量の破砕岩石

鉱山は砂質の岩石や研磨性の高い岩石で構成された過酷な地理学的構造を持ち、密度は最大で4.2トン/m 3に達します。これは現地でさく孔を行う業者にとって大きな課題となりますが、機器に対するサービスの信頼性も非常に重要です。また最優先事項となったのは、破砕岩石を取り出せる強力なエアフラッシングを搭載したトップハンマドリリングソリューションです。

Madhani社の事業部門でゼネラルマネジャーを務めるトレバー・ハウィー氏は「まず考えなければならないことは、このプロジェクトが遠隔地で進められているということでした。そのため、ドリルには一貫した信頼性が求められます。また、さく孔によって発生する大量の破砕岩石を取り出すために必要な上向孔のさく孔速度も考慮しました。この速度を実現してくれるのがPowerROC T50だったのです。PowerROC T50の性能とアトラスコプコのアフターサービスには満足しており、ウェタル島で使うドリルとしては最適な製品を選択できたことを確信しています」と話しています。

砂質という岩石の条件から、ベンチの高さは6 m、さく孔負荷は3.5 m、孔径は102 mmに設定されました。このような課題に対処できるように、作業にはCOP 3060さく岩機とT-Wiz 60ドリルロッドを装備した2基のPowerROC T50ドリルリグを使用しています。

品位管理の成果

PT Batutua Tembaga Raya社で土工マネジャーを務めるニック・ホルトハウス氏によると、11時間×7日間のシフトでドリルリグを稼働させた結果は期待以上とのことで、特に鉱山の品位管理プログラムでの成果は目覚ましいものでした。

「このリグは硬くごつごつした鉱石や高密度の鉱石でも優れた性能を発揮してくれました。粗く密集した鉱石でもクリーンに処理できます。さく孔時に発生した重い破砕岩石をクリーンに持ち上げるリグの能力は良質のサンプルを実現するうえで特に重要であり、品位管理プログラムには不可欠です。」PowerROC T50を使用することで、1時間あたり17.5 mのさく孔が可能となり、燃料消費量は平均で1時間あたり21.7リットルでした。これにより、高い生産性と効率性が実現しています。

PT Madhani社のプロジェクトマネジャー、タウフィック・プリバディ氏は次のように話しています。「プロジェクトの立ち上げ時に、アトラスコプコのサービスエンジニアが一般的なトラブルシューティングに関するトレーニングを実施してくれたのですが、そのときに油圧系統と電気系統の図面の見方やPowerROC T50の構造と機能について説明してもらいました。」

「そのおかげでトラブルシューティングを実施する知識を身に付けることができましたが、自分たちの手に負えない場合はサービスチームに連絡し、迅速に対応してもらっています。おかげさまで、今のところ特に問題は発生していません。PowerROC T50とシンプルなシステムは非常に安定しています。」

ドリルリグは実際のさく孔速度で最大3 m/分を達成しています。また、フラッシングエアの風速が高いことから、孔のクリーンさが確保されており、歪みのないまっすぐな孔が実現し、ビットのジャミングが発生するリスクも最小限に抑えられています。

立ち上げ時からPowerROC T50を操作しているさく孔トレーナーのティダー・スマーソモ氏は、リグのコントロールについては明確さとシンプルさが重要であると強調しています。

「PowerROC T50は操作が容易です。簡単な説明を受けただけで、すぐにさく孔を始められましたし、速度も非常に速いですね」と、スマーソモ氏は言います。「とにかく、複雑な構造がわからなくても、心配は無用です。機械接続と電気接続にはすべて、わかりやすいマークとラベルが付いています。」

彼は最後にこう言いました。「まるで野獣ですね。パワフルでわかりやすい製品です。」

エピロックは、2018年1月1日まで「アトラスコプコ」の名前で操業していました。

顧客事例 明かり用ドリルリグ surface-mining-quarrying PowerROC T50 2016