ファラクロ山で稼働する2機のSpeedROC 2F DSIドリルリグ

ギリシャで生産性を向上させるSpeedROC 2F

ギリシャ北東部のドラマ近郊にあるファラクロ山の中腹には、一風変わった採石場があります。合計4か所の採石場が結ばれており、石材・採石業のF.H.L Kiriakidis Groupによる最大規模の操業を担っています。

ここでは年間を通して、美しいボラカス大理石が採取されています。この石は、近くの村の名前「ボラカス」にちなんで名付けられ、周辺地域は「ギリシャのカララ」と呼ばれています。イタリアの有名なカララ大理石のように、ここで採掘される大理石が完璧な白さをもつためです。茶色と薄いグレーの筋状の模様が見られるこの石は、石材・採石業界で高く評価されています。
F.H.L Kiriakidis Groupは、世界のボラカス大理石生産の約50%を占めています。これは、採掘作業とインフラのセットアップが最適化されていることが大きな理由です。例えば、4か所の採石場は互いに結ばれており、露天掘りをメインにしているものの、地下トンネルの掘削でも大理石が採取されます。そのため、総採掘量が大幅に増えます。もう1つのメリットは、採石場がアスファルトで舗装された国道網とつながっていることです。そのため、採石場で加工された石は、積み荷としてテッサロニキ港に直接出荷され、そこから世界中へと輸送されます。大理石ブロックを積んだコンテナの出荷は毎年9,000個にのぼり、この数は同社が石材・採石業界の大量生産者であることを明確に物語っています。ちなみに、これは容積にすると約70,000 m3の大理石に相当します。
この出力レベルで4か所のDSI採石場を稼働させるには、可能な限り高い生産性を維持できる機器が必要です。F.H.L Kiriakidis Groupがドリルリグ機器を拡張するにあたって、エピロックに切り替えたのはこのためです。2017年3月、同社にSpeedROC 2Fが1機納入され、このDSIドリルリグを実際にテストできるようになりました。それからわずか2か月後、2機のSpeedROC 2Fリグを追加注文するという決定に至りました。それは、あらゆる期待を超える結果が得られたからに他なりません。
SpeedROC 2Fは、10 kWのロックドリル2機がレールバーに取り付けられています。高度な電子制御システム(ECS)と併せ、ドリルスチールの正常な作動を長期間維持できます。また、Doosanキャリアをアトラスコプコのコンプレッサ、集塵器、制御システムなどの定評ある部品と組み合わせることで、燃料消費量をかなり低く抑えることができます。

"SpeedROC 2Fは、大きな大理石帯を商業用の小さな大理石ブロックに切り分けるのに必要なツールです。ポジショニングが正確で、高速の掘削が可能です。また、ブームは360°回転して伸びるため、広い範囲に対応できます。2機のロックドリルが装備されており、4本の支持脚で機械を安定させるため、垂直方向の掘削に適しています。オペレータにとってありがたいのが、無線での遠隔操作で安全な距離を保って作業でき、ポジショニングが簡単で、作業全体を見渡せる点です。また、集塵器が作業環境を改善します。"

Christos Gravalos ,ファラクロのSpeedROC 2Fオペレータ

海外 規格石材 SpeedROC 2F サーフェスアンドエクスプロレーションドリリング部門 顧客事例 2018