スウェーデン最古の鉱山のオートメーション化

地下1,200メートルの天井で緑のライトが点滅しています。このライトは鉱山のいたるところにあり、坑道にある機械と制御ルームを接続するWiFiアクセスポイントとなっているのです。

スウェーデン最古で今も稼働しているガーペンバーグ鉱山全体が、運用のオートメーション化を進めるためにデジタル化されました。

我々は車でもう少し進み、遠隔制御で操作されているSofiaドリルに辿り着きました。Sofiaドリルがある坑道は水で満たされており、通行は遮断されています。

「遠隔制御の大きな利点は作業環境です。ここにある機械に座る必要がありません。その代わりに、コーヒーを飲みながら同僚とオフィスに座っていればよいのです」とBoliden社ガーペンバーグ鉱山の生産スーパーバイザー、マックス・ハーリッツ氏は語ります。

オートメーション化には、この他にも、生産性が高まると同時に安全性が向上するという2つの大きな利点があります。

Boliden社のガーペンバーグ鉱山は、年間250万トンから300万トンへの増産を目指しています。

「この生産量を2年以内に達成したいと考えています」とジェネラルマネジャーのジェニー・ゴッタルドソン氏は語りました。

「オートメーション化により安全性と生産性が向上するので、世界の他の鉱山に対抗できるのです。ローディングなどの分野はかなり前からオートメーション化していますが、掘削がボトルネックになっているため、現在エピロックの力を借りて取り組んでいます」

現在のところ、遠隔操作できるのはSofiaだけです。遠隔操作が導入されてから3年ですが、2017年秋にSofiaにドリルビット交換装置が設置されたことで遠隔操作が可能になりました。

「まずはMollyから始めて、すべてのドリルリグを遠隔操作に切り替えてゆきます。この夏にはエピロックから新しいSimbaと、より真っ直ぐなせん孔が可能で、さく孔力の高いCop 2550 UXドリルが納品されます。つまり、より大きな孔を掘削することにより、孔の数を少なくでき、時間を節約できるということです」とマックス・ハーリッツ氏は述べています。

この鉱山は、電気を利用して遠隔からリグをライン間で移動させる取り組みの初期段階にあります。これにより、その都度オペレータが下に降りて、手動で機械を移動させる必要がなくなります。

地下オフィス環境が導入されたのは2年前で、会議室、コーヒーマシン、室内TV、トイレがあります。