SmartROC C50 in Canada

より深く、より安全に掘削

2021年11月26日

従来、採石場で使われていたドリルは、ベンチの深さが約12〜15 mで作業するように設計されています。 より深く穿孔させようとすると、ダウンザホール(Down-The-Hole)ドリルやトップハンマードリルに孔曲がりが生じ、精度や安全性に問題が生じる可能性があります。

モントリオールのサウスショアにある石灰石の採石場で、掘削・発破業者のFDDF社は、より深く掘削する必要性を認識し、ケベック州に本拠地を置く同社は、新しい掘削技術の探求を始めました。 北米の販売代理店は適切な技術を提供できなかったため、社長のDavid Habib氏とパートナーのGuillaume Ayotte-Pinard氏、Simon Forget氏は、ヨーロッパと日本に目を向けることにしました。

 

その結果、ヨーロッパの採石場で広く使われているものの、大西洋の向こうではほとんど知られていないドリルリグ、エピロックのSmartROC C50に出会いました。 SmartROC C50は、ユニークな COPROD技術を使用して、厳しい条件下で速度、効率、安全性を実現します。 ドリルサイクルは完全に自動化されており、穴の深さや角度を適切に調整するにあたって、オペレーターへの依存度が低くなっています。

「エピロックのSmartROC C50システムは、実はYou Tubeで見つけました」とHabib氏は言います。 「結局、ベルギーの採石場でドリルが稼働しているのを見て、このドリルを使うことにメリットがあると確信して帰ってきました。」
FDDF社(旧Forage & Dynamitage Daniel Fortin)は、大胆にも、カナダ(およびおそらく北米)で初めてSmartROC C50を購入し、2019年8月にモントリオールに出荷させました。  その結果、この成長企業は、顧客の大規模な採石場のうち3カ所で、最大30メートルのベンチを掘削する契約を獲得しました。これは、より深い掘削と発破の認証を担当するエンジニアが、SmartROC C50とそのCOPROD技術を使用した計画について、安全であると判断したことが主な理由です。 この3つの採石場では、年間約250~300万トンの石灰石を生産しています。
SmartROC C50 with car from formerly Forage & Dynamitage Daniel Fortin

SmartROC C50ドリルリグ は、リアルタイムで掘削ログを作成するので、掘削が終わるとすぐに、孔の直進度や岩盤の各部分の硬度が分かります。 この情報があれば、各孔に爆薬を正確に装填することができます。 発破の精度が高ければ高いほど、その安全性は高まり、飛石の数は減ります。」

 

Fモントリオールのサウスショアのような人口の多い地域では、DDFは住宅地の近くで操業することになり、騒音や振動のレベルをコントロールし、飛石を抑制することが特に重要です。

またHabib氏は、SmartROC C50リグに搭載されたHNS(Hole Navigation System)を高く評価しています。これにより、ドリル担当者は切羽で怪我をすることなく、正しいドリルホールの位置を自動的に見つけることができます。

President David Habib at FDDF

"顧客に提案書を提出した際、SmartROC C50システムの安全性によって、契約の獲得につながりました。 それが、競合他社よりも優位に立つ要因となりました。"

David Habib ,FDDF (formerly Forage & Dynamitage Daniel Fortin)社 社長

しかし、このリグの市場は、採石場だけではありません。

 

FDDFは、モントリオール市の地下にある高速道路のトンネルを掘る契約も獲得しました。 トンネルの両端にある深さ25mのシャフトの輪郭に沿って、孔曲がりは許されないため、ここでもSmartROC C50ドリルの精度が重要な利点となりました。

SmartROC C50 with blue sky at customer site

Habib氏によると、SmartROC C50と従来のドリルリグの違いは、F1レースカーと通常の自動車の違いに似ていると言います。  FDDFのおかげで、掘削の時間が短縮され、顧客からも精度と安全性が高く評価されているため、追加の資本コストを補って余りある成果が得られています。

 

FDDFはHabib氏にとって3番目の掘削・発破企業です。 彼は、2015年に、前オーナーであるDaniel Fortin氏から会社を買い取りました。 それ以来、FDDFはハイシーズンには6人だった作業員が、現在では35~40人にまで増えました。 同社の収益は、同時期に約7倍に拡大しました。

 

FDDFは過去3年間、新技術に多額の投資を行ってきました。 掘削・発破を専門とするFDDFは、SmartROC C50の他に、エピロックから2台目のジャンボリグと、日本から2台のロックスプリッターを購入しました。 

 

「これらの幅広いツールにより、サービスを拡大することができます。」

 

FDDF は、エピロック製のドリルリグのみを使用しています。 約12台のリグの中には、建設プロジェクトや中規模の採石場用のFlexiROC T40トップハンマードリルや、採掘やトンネル工事を行うBoomer 282フェイスドリルリグなどが含まれています。

 

「優秀な発破専門家であれば、まずは良いドリルリグを探すことが重要だと言うでしょう」とHabib氏は言います。  「私たちの会社では、「une foreuse est jaune」(ドリルリグは黄色)という表現があります。」

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