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クラウディオ・アルヴァルド氏

世界最高

2020年1月20日

土木工事専門企業であるMovitec社は、世界で最も高い地点にある天文台への道路建設という、想像しうる限り最も厳しい条件下でPowerROC T25 DCの試験を実施しています。

マイニング&コンストラクションの訪問時、道路工事作業は約70%完了していました。この道路には、完璧に仕上げた直径7 mのミラーをチリ北部にある海抜5,600 mのチャナントール山頂まで運ぶことができるよう、拡幅と地ならしが必要です。&

 

東京大学が資金を提供する東京大学アタカマ天文台は、完成後、比類ない精度で宇宙を観測して、宇宙創世時期の判定に貢献することが期待されています。契約マネジャーのクラウディオ・アルヴァラード氏によると、道路整備チーム最大の課題は、高地特有の薄い酸素濃度と極端な気象条件です。

 

高山病は頭痛や嘔吐を引き起こすことがありますが、重篤になると、肺水腫により死に至るおそれがあります。しかし、短時間の失神発作でさえ山中では命取りです。作業者はそれぞれに酸素吸入装置を携帯し、現場の看護師から1日数回も健康診断を受けなければなりません。また、高地では過酷な気象状況にも直面します。夜間はごく低温まで気温が下がるため、ヒーターを使用して液体類の凍結を防がなければなりません。昨年の冬には、大雪のために6週間プロジェクトを中断しなければなりませんでした。

1月、Movitec社は、チャナントール山の困難な地形に対処するため、Epiroc PowerROC T25 DCを導入しました。

チリ北部で稼働するPowerROC T25 DC

このプロジェクトでPowerROC T25 DCはどんな役割を果たしていますか。

「作業中、大きな岩石を大量に除去しなければなりません。しかし、天文観測領域内で発破作業を行うと、10 kmも離れていない所にあるアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)のパラボラアンテナ66台の動作に影響を与えてしまうため、爆薬を使用することはできません。そこで、プラズマ爆破技術を採用しています。PowerROCにより、岩石に最大2 mの深さまで径51 mmをさく孔し、その孔に水を注入します。そこにパルス電流を流すと、岩石は砕けて、小さな破片になります。」

 

PowerROCを使い勝手はどうですか。

「チャナントール山にこの製品を導入してから約2か月経ちました。期待以上の性能を発揮しており、本プロジェクトでこの製品が示した機能にとても満足しています。夜間には気温が氷点下15~20℃にまで下がるので、油圧油と燃料が凍結し、朝に機器をなかなか始動できないことがあります。しかしPowerROCでは、液体類の凍結はなく、朝の始動にまったく問題は生じていません。また、高地での作業時に圧力損失もありませんでした。」

 

何か改善したいことはありますか。

「アームがもっと長く、柔軟であれば、チャナントール山の複雑な地形での作業に役立つでしょう」

[現地:チリ]

チリ北部のチャナントール山に建設される東京アタカマ天文台への道路には、完璧に仕上げた直径7 mのミラーを搬送できるよう、拡幅と地ならしが必要です。

PowerROC T25 DC

主なメリット:

  • 強力なパワーとさく孔速度
  • シンプルな油圧直接制御
  • 起伏の多い土地でも優れた操作性を発揮
  • 電子部品の数を最小限に抑えて高い信頼性を実現

さく孔方式:トップハンマー
孔径:51~89 mm
最大さく孔深度:18.3 m

海外 土木作業 PowerROC T25 DC サーフェスアンドエクスプロレーションドリリング部門 顧客事例 2020